恵友会とは
 
                                                                                                                                              
 
      令和元年度を振り返り新年を歩み出す           

 


 

 令和2年度が始まりました。昨年の新緑の頃に令和の幕開けを迎え、今年は東京で2020オリンピック・パラリンピックが開かれ、海外からも大勢のお客様が来てワクワクする年になると想像していましたが、世界中に拡がるコロナウィルス感染で世の中は一変しました。

 文明が発達し、技術革新が進む21世紀でも人間は自然の前に無力を知り、大きな危機に直面していかなければならないことを東日本大震災以後改めて感じることとなりました。しかし私たちは常に前を向いて進んでいかなければなりません。特に対人サービスを担う恵友会の事業は日々のサービスを途切れることなく行うよう努めています。行き場所や居場所をどんどんせばめれられていく利用者にとって、ほっとできる場であったり、危機にあってどうすべきかを知る場であったり、安否確認ができる場を提供しています。目に見えない敵と闘い、勤務に就く職員の安全を十分に確保できない現実もあります。マスクやアルコール類の消毒薬の備蓄が十分だったのか、密を避けてオンライン会議ができるような設備を整えていたのかとできていないことも見えてきます。利用者も職員も何とかできることを精一杯やって、この危機を乗り切り、より充実した危機管理体制へのヒントを得たいと思っております。

 

 遅ればせながら昨年度の振り返りをいたします。

 居宅介護事業所やすらぎにおいては、700時間程のサービス増、移動支援報酬の倍増とさらに大きな発展を遂げています。常に利用者のストレングスを大事に、「ヘルパーがやってしまうのではなく、利用者ができるようになるサポートをする」意識を持つことがやすらぎの特徴です。「これで良し」とせず、事業の点検、職場環境の改善をすると共に、区からは困難ケース対応への信頼を得ています。

 栄区・南区生活支援センターでは全区における平準化のモデル年度となりました。栄センターでは毎月曜日と年末年始を休館日とし、開館時間も短縮されましたが、その分職員の訪問・相談体制を充実しました。南センターは30年度にモデルセンターに選ばれておりましたので、利用者にも違和感なくサービスを提供できました。キーワードは「区、基幹相談支援センターとの3機関連携と地域福祉」であり、これから始まる地域包括ケアシステム、地域生活支援拠点としてセンターがどのような役割を担うのか、ひきこもりや高齢化等の具体的ニーズの掘り下げを行う年となりました。

 サザン・ワークは新規の利用者の開拓、在利用者の通所安定に向けた工夫が実り、平均20名の通所者を確保できるようになってきました。新オーブンの導入で利用者の自主性向上につながりました。ケアプラザや子育て支援団体とコラボで食品ロス問題やスタンプラリーに取り組み、地域交流が盛んです。

 ギッフェリのパン屋としての知名度もだいぶ上がってきており、民間の販売場所やイベントへのお誘いも増えています。しかし、メンバーへの負荷も考えると限界もあり、そのバランスの難しさも感じています。近隣中学校へ職業体験の場を提供し、ギャラリーを通じた地域や障害者との交流は大きな楽しみとなっています。

 地域活動支援センターとしてのほっとスペース関内は公園清掃の場を1つ失いつつも、年度末には手作り布マスクの売り上げが好調で職員の技術力が発揮されました。利用者が就労を目指すというよりは居場所としての役割も大きく、その存在意味が改めて問われています。

 グループホームにとっては激動の1年となりました。パイオニアハイツBがオーナーの要請で立ち退きとなり、南区に新たなグループホーム「はなもも」への移転を実現しました。それに伴った2段階の引越、生活自立を目指した2名のアパート設定、予期せぬ2名の突然の病死がありました。他のホームにおいても長期入院者、難病発症の障害の重度化、高齢化による身体介護の必要等、入居者の目まぐるしいほどの変化に丁寧に対応する年となりました。また台風被害を受けた恵友ホームの大規模修繕等大きな出費もありました。入居者が安全で安心に暮らせるためにはどのようなニーズに答えていくのかを突き付けられた年となりました。

 年に1度の全職員参加の法人発表会を職員からのアイディアを採用し、お笑いコンビ松本ハウスの講演会を行いました。統合失調症を発症したハウス加賀谷の体験から「焦らない」「諦めない、くさらない」
「小さな発見の積み重ねが大事」等、利用者の気持ちを知る機会を得ました。また相方の松本キックからは「対等である」「相手を承認する」「時間がかかる」等支援者としての姿勢を学びました。

 

 法人全体として大きな事業の発展はありませんでしたが、「住んでよし」「利用してよし」「働いてよし」の実現のために各施設が利用者との関わりの中で、その方の意向を尊重しながら活動できたと思っています。

 職員の働く環境を少しでも良くするために非常勤職員の時給の見直しと全職員に処遇改善手当を支払うことができました。そのためには収入を確保することも重要であり、各職員の運営意識を高める努力もしていかなければなりません。

 年度途中にはベテラン職員や突然の若手職員の退職もありました。今後60代の管理職が退いていくことを思うと人材育成が急務であることは明白です。法人としての中・長期ビジョンの設定に財源や人材育成も取り上げ、「利用者中心」「常に限界を超えてチャレンジしていく」ことを柱に今年度を進んでいこうと思っています。

 

         令和25

                                      理事長  坂口 育子

 

 


 
 恵友会は、こころを病む人々と共に安全に安心して暮らせる社会づくりを目指します
 
 多様な福祉サービスが、その利用者の意向を尊重して、総合的に提供されるよう創意工夫することによ  り利用者が個人の尊厳を保持しつつ、自立した生活を地域社会において営むことができるよう支援する ことを目的としています。
 

 1.高い倫理観、連携・一体感を持って利用者が安全・安心して利用でき、信頼できる運営を目指します

 2.利用者の希望や考えを尊重し、自立へのきっかけを提供します

 3.質の高いサービスの提供に向けて研鑽します

 4.精神障害者の地域生活に必要な新たなニーズへの先駆的対応を図り、地域保健福祉の拠点としての
   役割を担います

 

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